競い合うランニング  ランニングのレベルアップにつながる4つの鍵| Bone Talk

ある程度ランニング経験を積んだランナーは、大会に出る度にただ完走を目標にするのが物足りなくなり、やっぱりもう少し実力をつけたいと思うようになるのではないでしょうか?近年、科学的トレーニングが広がりを見せ、プロのアスリートが成績を向上させるためだけのトレーニングに留まらず、アマチュアランナーがレベルアップするための指針にもなります。今回は、ランニングのレベルアップにつながる4つの重要な鍵をご紹介します 、では行きましょう!

ランニングは科学

秋冬はマラソン大会シーズンです。ランナー友達が大会で個人ベストを更新していくのを見て、どんなトレーニングをしたら成績が良くなるのか興味を湧くのが普通です。かく言う筆者も何年も前からダイエット目的でランニングを始めたが、最初はただ壁の時計を見ながら校庭のトラックをぐるぐる回っていただけで、退屈さとの戦いがメインでした。次はもうちょっと早く走りたいと思うこともあるが、なかなか思うようにはいかない印象しかありません。やがて科学的トレーニングに出会ってから、初めてただのランニングを目標がはっきり分かる「トレーニング」に変えることができました。

科学的トレーニングでは、ランナーの能力を表すさまざまな指標があり、それぞれ異なるスピード、距離の練習や筋力トレーニングを通して数字を改善していく、これこそが自己流の練習との最大の違いとなります。また、練習量も大事ですが、毎回の練習の質と練習後の回復にも気をつけなければなりません。では、ランニングにはどのような鍵となる指標があるのか、見ていきましょう。

選手たちが競い合う
実力をつけ、大会で良いタイムを出しましょう!

1.有酸素持久力

ランニングのみならず、どんな長距離、長時間のスポーツでも、有酸素持久力の向上が「基本」です。有酸素持久力はよく家を建てる時の基礎や木の根元に例えられ、その「基本」がしっかりできているからこそ、別の能力をスムーズに伸ばすことができるというものです。持久系スポーツに最も必要なのは長時間の運動に耐えうる持久力であり、持久力に最も重要なのは体内のエネルギーの安定供給です。有酸素持久力トレーニングは、脂肪をより効率的にエネルギーに変換し、身体に提供することを目標とし、「糖」の代謝を節約すると同時に身体の代謝の効率を向上させます。

女性がRun Tie Connect2をつけて軽くジョギングしている
有酸素持久力は安定で持続的なトレーニングで伸ばす!

有酸素持久力を伸ばすために、一定の頻度で行われ、かつある程度時間をかけた低強度トレーニングが必要です。例えば、週3回で、毎回30分以上、最大心拍数の60~70%程度の軽めのジョギングなど。大会に出る時、10キロでもハーフマラソンでもフルマラソンでも、最低限の完走のためにまず安定した有酸素持久力を身に付けなければなりません。

2.最大酸素摂取量 VO2 Max

最大酸素摂取量は簡単に言えば、全身の細胞が酸素を取り込む能力のことです。VO2 Maxの単位はml/min/kg、つまり体重1kgあたり1分間に取り込むことのできる最大の酸素量を表す。一般的な成人の最大酸素摂取量は平均40ml/min/kg程度であり、アマチュアランナーは40〜60ml/min/kgの範囲に収まることが多く、大部分のマラソン選手は70ml/min/kgを超えると言われています。ランニングトレーニング以外、最大酸素摂取量は健康、生活の質、仕事時の持久力とパフォーマンスにも密接な関連性があります。

女性がダッシュする
練習に高強度インターバルトレーニング(HIIT)を取り入れ、最大酸素摂取量を上げる!

身体が酸素を取り込んで運用する能力を上げることが非常に重要です。酸素は体内の炭水化物と脂肪を分解するための大事な燃料なので、最大酸素摂取量を上げることが身体のエネルギー代謝効率の向上に直結します。長距離走の時、スタミナをキープすると同時に、より速いスピードを維持することができ、無酸素性作業閾値を上げることにもつながります。 最大酸素摂取量を上げるためのトレーニング:
●初心者ランナーの場合、試しに練習の中に長距離走を増やしてみることを勧めます。初期段階のトレーニングでは、長距離走を増やすだけでも筋肉の有酸素運動能力が良くなり、同時に最大酸素摂取量の向上にもつながり、将来より高強度な訓練をする土台作りとなります。 ●上級者ランナーにとって、高強度インターバルトレーニング(HIIT)は最大酸素摂取量向上の最も有効な手段です。繰り返し無酸素性作業閾値を刺激するインターバルトレーニングを通して、心肺機能が必要な強度に対する耐性ができ、最大酸素摂取量が向上します。

3.無酸素性作業閾値 AT値

無酸素性作業閾値は有酸素性エネルギー代謝が対応できる運動強度の上限を指します。2番目の最大酸素摂取量でも言及したように、最大酸素摂取量の向上は無酸素性作業閾値を上げることにもつながります。無酸素性作業閾値を上げることで、ランナーが高強度の運動を長時間維持でき、乳酸を大量に溜めることがなくなります。運動の時に、強度が無酸素性作業閾値を超えれば、代謝系が切り替え、乳酸が溜まる状況になり、筋肉は一気に動きづらくなります。無酸素性作業閾値を上げることで、より高強度なトレーニングをしても乳酸が溜まらず、試合の時でもより速い走りをより長く維持できるようになります。

女性がランニング練習で息切れ
息切れと吐き気がつきもの、高強度インターバルトレーニング(HIIT)。

4.走りの経済性(ランニングエコノミー)

ランニングエコノミーは一定の速度で走る過程で消費する酸素量を示す指標です。同じスピードの前提下、エネルギー消耗が少ないほどランニングエコノミーが良いとされています。ランニングだけでなく、どんな持久系スポーツでも、例えばサイクリング、水泳、トライアスロンなど、良い動作の経済性はより少ないエネルギー消耗とより高い効率で運動を維持することを意味します。このような持久系スポーツの過程では、同じ動作パターンの繰り返しが含まれています、繰り返し走り、繰り返しペダルを漕ぎ、繰り返し腕を回すなど。毎回の動作で少しだけでもエネルギーを節約できれば、同じスピードを持つ他の選手よりも少ない消耗で訓練または試合を完遂することができます。

動作の経済性は姿勢と筋力に直接関係する。ランニングの例をみると、足の接地時間が短いほど、上下の振動幅が小さいほど、下肢の剛性が良いほど、下半身の慣性モーメントが小さいほど、そして硬めのランニングシューズがランニングエコノミーの向上に寄与します。シューズという外部要因以外、他の要素は全て姿勢、つまりランニングフォームと筋力に関連している。従って、ランニングエコノミーを上げたいランナーは、訓練にマック式ドリルと筋力トレーニングを取り入れる必要があります。

エリウド・キプチョゲ(Eluid Kipchoge)の軽快で美しいフォーム
良いランニングエコノミーは速くて安定した走りを意味する。     (カメラのシャッターがキプチョゲ様のスピードについていけてない…)

ランニングの練習は長い旅のようなもので、振り返れば思い出深い旅でもある。前に進む過程では必ずさまざまな壁にぶつかり、挫折することもきっとありますが、多くの楽しい思い出と得難い経験を手に入れることができます、人生と同じように。その意味では、今日紹介した4つの鍵となる指標はランニングにとっては重要ではありますが、一番大切とは言えないかもしれません。成績ばかりを追い求めるより、身体がより健康になるのを実感できることが運動することの一番のメリットですので。

筆者の勧めとして、チャンスがあれば、好きな運動種目の競技大会に是非出てみてください。そこで他人と比較するのではなく、自らのパフォーマンスが少しずつ向上するのを実感できるようにしてみてください。数字で見える成績だけではなく、向上する過程の中で感じる人生の楽しさをも一緒に。「努力は裏切らない、頑張った分必ず報われる」、これこそが運動から直接得られる見返りであり、多くの人を魅了してやまないスポーツの本質なのではないでしょうか。

ランナーたちが競い合う
競技としてのスポーツの魅力は、試して初めて実感できるものです。
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